第6回立石賞受賞者の紹介

Top 財団代表挨拶 選考委員代表挨拶 立石賞 研究助成(S)発表 受領者一覧 選考委員 アンケート ログアウト 立石賞は、2010年の立石科学技術振興財団設立20周年を記念して創設した顕彰事業です。立石賞は功績賞と特別賞の2つで構成しています。功績賞は、過去に当財団から研究助成を受け、その後の研究活動において顕著な業績をあげた研究者に対して授与する賞です。また、特別賞は、当財団の趣意に沿った日本発の研究・技術開発において顕著な業績を上げた研究者に対して授与する賞です。各賞に対し、賞状、賞碑および賞金をもって顕彰します。第6回目となる今回は、公募で受け付けた推薦の中から、当財団選考委員会および理事会にて、以下のとおり、功績賞1名と特別賞1名を選出しました。 本ページで、受賞者からのメッセージ、授賞理由と受賞者プロフィール を紹介します。 功績賞:奈良先端科学技術大学院大学 学長 横矢 直和 様特別賞:大阪大学大学院基礎工学研究科 教授 石黒 浩 様 功績賞 横矢 直和 様 氏名 横矢 直和(よこや なおかず) 所属機関・職位 奈良先端科学技術大学院大学 学長 授賞表題 時空を超える複合現実メディアへの挑戦~リアルとバーチャルの融合~ URL http://yokoya.naist.jp/http://www.naist.jp/about/president/profile.html 受賞メッセージ このたびは、第6回立石賞功績賞の受賞という栄誉に浴することとなり、大変うれしく思っています。立石科学技術振興財団の関係者ならびに2019年度立石賞選考委員会の皆様に厚くお礼申し上げます。 私は、1年弱の併任期間を経て、1993年4月に、当時の通商産業省・電子技術総合研究所(電総研)(現産業技術総合研究所)から新設の奈良先端科学技術大学院大学が学生の受け入れを開始するタイミングで文部省に出向する形で奈良に引っ越してきました。翌年に、立石科学技術振興財団から「画像理解のための並列協調型アルゴリズムの研究」に対して助成をいただきましたが、これは初めて民間の研究助成財団に申請した外部資金でした。 この助成の対象となった研究内容は電総研時代から構想していたものですが、大学に移って2年目で、研究室を主宰する上で看板となる魅力的なテーマ設定の必要性を感じていたころでもありました。私自身は学生時代から画像処理やコンピュータビジョンの分野で研究を行ってきましたが、研究室の方向性として、スタッフである助教授・助手の専門性を活かしながら、学生が面白いと感じる新しい分野に挑戦しようと考えたわけです。その結果が、コンピュータビジョンとスタッフの専門であるバーチャルリアリティ、画像センシングが重要な基盤技術となるであろう、当時はまだ黎明期にあった複合現実(Mixed Reality:MR)、拡張現実(Augmented Reality:AR)分野への進出でした。1995年ころの話で、ほぼゼロからの「時空を超える複合現実メディアへの挑戦」のスタートでした。 それから20年余りの間に幸いにも、マーカを用いるステレオビデオシースルー型拡張現実感システム、マーカをユーザの視界から消す隠消現実、マーカを用いない自然特徴点追跡に基づく拡張現実、全方位映像を用いたテレプレゼンス、拡張現実とテレプレゼンスを融合した拡張テレプレゼンスなどの成果を得ることができました。当初から、MR・AR分野の研究グループとしてはメンバーの専門の組み合わせが良かったので、いずれは国際的にもある程度の競争力は持てるだろうと密かに思っていましたが、「人間と機械の調和」を実現する技術開発を顕彰する名誉ある立石賞をいただくことになろうとは、まさに望外の喜びです。これは偏に歴代の研究室スタッフと新しい研究テーマに挑戦した学生諸君の尽力によるものです。改めて皆さんに感謝いたします。 受賞者の業績 近年、現実世界と仮想世界を融合した複合現実(Mixed Reality、以下MR)や拡張現実(Augmented Reality、以下AR)という技術は、マスメディアで日常的に紹介されるだけでなく、スマートフォン・アプリとしても身近なものになっている。受賞者は、これら技術の黎明期であった1990年代から当該分野の研究に取り組み、新領域を切り拓いてきた。ARに関しては、主として現実世界と仮想世界の位置合わせという基本問題に取り組み、カメラ映像からの特徴点の実時間検出・追跡に基づくカメラの位置・姿勢推定アルゴリズムを開発し、ARの屋外利用への道を拓いた。また現実世界の仮想化(Augmented Virtuality、以下AV)に関して、遠隔地にあたかも実際に居るかのような感覚を提示するテレプレゼンスについて全方位カメラを用いる方式を世界に先駆けて提案するとともに、ARと組み合わせた拡張テレプレゼンスの概念を提唱した。これらは時空を超える複合現実メディア(タイムマシンと千里眼)実現に向けた挑戦であり、現在の仮想現実市場の隆盛に寄与するものである。これらの技術をもとに、「バーチャル平城京」を開発し、大規模イベントを成功させた。 また、大学という教育研究機関のおいて数多くの修士・博士を輩出し、その多くは大学、民間研究機関や産業界で活躍し、AR・MR分野全体の研究開発レベルを引き上げた。なお受賞者は、1994年に当財団から「画像理解のための並列協調型アルゴリズムの研究」の課題で助成をうけ、その成果も本研究活動の充実と発展に寄与した。 専門技術の概要・説明 1.拡張現実(AR)技術(1) マーカーを用いて現実世界の映像とCGの幾何的位置合わせを実現するステレオビデオシースルー型拡張現実感システムの開発(2) AR空間への没入の妨げとなるマーカーを視界から消すためのインペインティング技術の開発(3) マーカーの代わりにカメラ画像内の自然特徴点を利用したランドマークデータベース照合に基づくカメラ位置・姿勢推定法の開発(4) (3)の技術とGPS測位の併用による拡張現実感システムの屋外実利用の実現 2. 拡張仮想感(AV)技術(1)幾何的特性と光学的特性をあわせ持つ現実物体の3次元モデル生成法の開発(2) 全方位ビデオ映像から任意視線方向の映像を実時間で生成・提示するテレプレゼンス方式の開発およびプロトタイプシステムを活用した実証(3) 全方位ビデオ映像にCGや実物体の3次元仮想物体をAR合成した蓄積再生型の拡張テレプレゼンスの概念の提案(4) 平城宮跡での無人飛行船からの空撮全方位ビデオ映像を用いたプロトタイプシステム「バーチャル平城京」の 開発(5) 上記システムを活用し平城遷都1300年祭において一般市民に1300年前の平城京を上空から仮想体験する機会を提供 学歴:   1974年 3月 大阪大学 基礎工学部情報工学科卒業 1979年 3月 大阪大学大学院 基礎工学研究科物理系博士後期課程修了、工学博士(大阪大学) 職歴:   1979年 4月 通商産業省 工業技術院 電子技術総合研究所 研究員 1986年10月 カナダ・マギル大学知能機械研究センター 客員教授 1992年 5月 奈良先端科学技術大学院大学 情報科学センター 教授 1994年 9月 奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授 2013年 4月 奈良先端科学技術大学院大学 理事・副学長・情報科学研究科教授 2017年 4月 奈良先端科学技術大学院大学 学長(現在に至る) 主な受賞歴:   1990年5月 情報処理学会 論文賞 2005年3月 情報処理学会 フェロー 2005年9月 電子情報通信学会 フェロー 2012年3月 日本バーチャルリアリティ学会 フェロー 2012年9月 日本バーチャルリアリティ学会 2012年度論文賞 2016年12月 IAPR (International Association for Pattern Recognition) Fellow Topへ 特別賞 石黒 浩 様 氏名 石黒 浩(いしぐろ ひろし) 所属機関・職位 大阪大学大学院基礎工学研究科 教授 授賞表題 人と関わるロボットメディアの研究開発 URL https://www.irl.sys.es.osaka-u.ac.jp/ 受賞メッセージ このたびは,立石賞という栄誉ある賞をいただきありがとうございました.金出先生をはじめとする尊敬する先生方が受賞された賞をいただけたことは大変光栄です.これを励みにさらに熱意を持って研究開発に取り組みたいと思っています. 私は人間と関わるロボットの研究開発に取り組んでいますが,その私が,人間と機械の調和を促進し,技術革新と人間重視の視点の両面から最適な社会環境の実現に寄与することを目的とする本賞に選ばれたことは,その研究開発に一定の評価いただけたのだと理解し,大変ありがたく思っています. 私が取り組んできた人と関わるロボットの研究開発では,研究開発当初から,テレワークにも利用可能な遠隔操作型ロボットの研究開発に取り組んできました.いわゆるアバターの研究です.自らのアバターであるジェミノイドや高齢者の対話を促進するためのテレノイド等,テレワークに利用できる様々なアバターロボットを開発してきました.一方で,昨今の新型コロナウィルスの問題は,我々の生活に大きな影響を及ぼし,以前とは異なりテレワークの必要性が格段に高まっています.今後は,これまでの研究成果をさらに発展させ,今後我々が受け入れざるを得ない新たな生活様式の中で,人々の生活を様々に支援するための研究開発に取り組めればと考えております. 受賞者の業績 受賞者は、コンピュータやスマートフォンに続く、新しい情報メディアとして、人と関わるロボット(通称:コミュニケーションロボット)の研究開発に、世界に先駆けて取り組んできた。人間は、人間を認識し人間と関わるための脳機能を持つ。それ故、人間に似たロボットは、より人間に親和的なメディアになる可能性がある。このことを、受賞者は人間に酷似したロボット(通称:アンドロイド)を始めとした、多様な人と関わるロボットを独自に開発しながら、実社会での実証実験等を通して、技術的、認知科学的に実証してきた。そして、ヒューマンロボットインターラクションと呼ばれる研究領域を創成し、世界の研究を先導してきた。具体的な業績として、2000年に人と関わる機能を備えたロボットらしい見かけを持つ「ロボビー」を開発し、人とロボットの関わりを研究する先駆的な研究として注目された。2005年には、愛知万博で人間をモデルにしたアンドロイドを国内外に発表し、世界的な注目を集めた。そして、2006年には自らのアンドロイドである「ジェミノイド」を発表し、再び世界的な注目を集めた。また、アンドロイド研究を通して得られた知見を基に、人間の見かけとしてのミニマルデザインを持つ、高齢者用対話ロボット「テレノイド」を開発した。このような研究開発の成果により、招待講演はこの5年間で200件を超え、メディア掲載はこの5年間で500件を超える。 専門技術の概要・説明 受賞者が創設してきた人と関わるロボットの研究は、ヒューマンロボットインターラクションと言われる研究分野である。従来のロボット研究は、マニピュレーションとナビゲーションが中心であったが、受賞者はそこにヒューマンロボットインターラクションという新たな研究分野を創設した。この新しい研究分野では、工学と認知科学を融合させた研究方法を用いる。具体的には、人間に似た身体や感覚を持つロボットを用いながら、人と関わるロボットの機能の開発に取り組むと同時に、その機能を認知科学的方法により評価する。さらにこの新しい分野の研究は、ロボットを用いた新たな科学へと発展してきた。単に人と関わるロボットを開発するだけでなく、人間に似たロボットの開発を通して、人間の性質や機能そのものを理解することができる。特に人間の存在感、身体性、対話、社会性等、従来の科学的な研究だけでは解明が難しい問題を取り扱うことができる。 学歴:   1986年 3月 山梨大学工学部計算機科学科卒業 1991年 3月 大阪大学大学院基礎工学研究科博士後期課程物理系専攻修了、工学博士 職歴:   1991年 4月 山梨大学工学部情報工学科助手 1992年 4月 大阪大学基礎工学部システム工学科助手 1994年10月 京都大学大学院工学研究科情報工学専攻助教授 1998年 3月 カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員(1999年3月まで) 1999年10月 国際電気通信基礎技術研究所(ATR)知能映像研究所客員研究員 2001年 4月 和歌山大学システム工学部情報通信システム学科教授 2002年10月 大阪大学大学院工学研究科知能機能創成工学専攻教授ATR知能ロボティクス研究所客員室長 2009年 6月 大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻教授(現在に至る) 2011年 4月 ATR石黒浩特別研究室客員室長 2014年 1月 ATR石黒浩特別研究所客員所長(現在に至る) 主な受賞歴:   2010年4月 ATRフェロー 2011年12月 大阪文化賞 2013年7月 大阪大学 特別教授 2015年4月 文部科学大臣表彰 科学技術賞 2015年12月 シェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム知識賞 2017年4月 大阪大学 栄誉教授 Topへ

贈呈式アンケート

Top 財団代表挨拶 選考委員代表挨拶 立石賞 研究助成(S)発表 受領者一覧 選考委員 アンケート ログアウト アンケート入力 氏   名 所属機関 今回の取り組みに対するご意見(必須) 事務局への要望 ご提供いただいた個人情報は、当財団のみで使用し、他の目的に利用することはございません。 また、当財団はあらかじめお客様の同意を得ないで、いただいた個人情報を第三者に提供いたしません。 上記事項をご確認の上、ご同意いただける方は下の「同意する」をチェックしてください。 同意する 回答する

研究助成(S)成果発表

Top 財団代表挨拶 選考委員代表挨拶 立石賞 研究助成(S)発表 受領者一覧 選考委員 アンケート ログアウト 大型助成プログラム研究助成(S)は、3年間のプロジェクト終了時の贈呈式で、その成果を発表いただいています。今回は、2017年度研究助成(S)の成果を発表いただきます。 タイトル 2017年度 研究助成(S)成果発表 研究課題名 自動運転車両とSAVSによる都市規模メガナビゲーションの実現 分類 物流・交通 所属・職位 公立はこだて未来大学 複雑系知能学科 教授 氏名 鈴木 恵二 研究期間 2017年4月~2020年3月 研究概要: 社会の変容に伴い人々と交通システムの間に不調和が生まれてきている.この不調和を解決するものとして,MaaSの概念に本研究グループが開発を進めてきたAI便乗を特徴とするSAVSを融合させたMaaS-SAVSを提案する.このシステム開発を遂行し,静岡MaaSを対象に2回の社会実装実験を行った.その結果から,SAVSの社会受容性,移動行動の変容,MaaS-SAVSへの期待向上が図られ,新しい公共交通システムの未来に向けて,人間と機械の融和の兆しがあることを確認した. 成果報告書 PDF版:953KB プレゼンテーション資料 Power Point(ppsx版):93.3MB PDF版:3.9MB プレゼンテーション動画 動画が再生されない場合は、こちらからダウンロード して下さい。

2020年度助成金バーチャル贈呈式

Top 財団代表挨拶 選考委員代表挨拶 立石賞 研究助成(S)発表 受領者一覧 選考委員 アンケート ログアウト 2020年5月20日開催で予定していました「第6回立石賞表彰式および2020年度助成金贈呈式」は、新型コロナウイルス感染拡大の影響をかんがみ、皆さまの安全・安心と、感染拡大防止を最優先し、中止としました。 式典としては中止ですが、研究内容を共有し、人脈づくりに役立てていただきたく、式典で紹介予定であった内容を本サイトに掲載しますので、ご活用ください。 活用にあたっては、最初に注意事項をご確認ください。注意事項・バーチャル贈呈式の内容は、立石賞受賞者、助成金受領者、当財団の役員・評議員・選考委員、オムロン(株)の開発・研究者(約30名)に、ID・パスワード管理による限定公開としています。・ID・パスワードを他者と共有すること、本サイトの内容をダウンロードして所属機関の共有サーバー等に保管すること、内容を2次加工して流用することを禁止します。・本サイトは、7月末までアクセス可能とします。 2020年度助成金バーチャル贈呈式・本サイトについてのご質問は、当財団事務局までお願いします。 財団代表挨拶 理事長 石原 英からのメッセージ 財団設立の経緯・趣意と受賞者・受領者へのお祝いメッセージです。 選考委員代表挨拶 選考委員長 阿草 清滋からのメッセージ 研究助成および立石賞の選考の経緯と結果についての報告です。 第6回立石賞受賞者の紹介 第6回立石賞の授賞理由、受賞者プロフィールおよび受賞者からのメッセージです。今回予定していました表彰式および記念講演は、2021年度助成金贈呈式で実施予定です。 功績賞 奈良先端科学技術大学院大学 学長 横矢 直和 様 時空を超える複合現実メディアへの挑戦~リアルとバーチャルの融合~ 特別賞 大阪大学大学院基礎工学研究科 教授 石黒 浩 様  人と関わるロボットの研究開発 研究助成(S)成果発表 大型助成プログラム研究助成(S)は、3年間のプロジェクト終了時の贈呈式で、その成果を発表いただいています。今回は、2017年度研究助成(S)の成果の発表として、 プレゼンテーション資料とプレゼンテーション動画 を掲載します。 公立はこだて未来大学 教授 鈴木 恵二様 自動運転車両とSAVSによる都市規模メガナビゲーションの実現 2020年度 研究助成 受領者および課題一覧 選考委員会による厳正な審査を経て、2020年度研究助成(S)(A)(B)(C)の助成対象者が決定しました。毎年、贈呈式では研究助成受領者に式典に参加いただき、目録を贈呈するとともに、式典後の懇親交流会では研究テーマを紹介したパネルを前に研究者どうしが交流する場を設けていました。その替わりとして、助成受領者の一覧と研究テーマを紹介した研究課題説明シートを閲覧できるようにしました。2020年度研究助成受領者一覧2020年度研究課題説明シート一覧 2019年度 選考委員一覧 2020年度助成対象を選考した当財団の選考委員の方々です。毎年、贈呈式に参加いただき、 懇親交流会で 受領者のみなさまと熱い研究談義をされています。2019年度選考委員一覧 贈呈式アンケート 今回のバーチャル贈呈式や日常の当財団の事業や運営について、ご意見をいただきたく、アンケートのご協力をよろしくお願いいたします。アンケートはこちらから